マイクロバスの運転に必要な免許は?

「仕事や地域の送迎でマイクロバスを運転することになったけれど、自分の免許で乗れるのだろうか?」 「10人乗りや11人乗り、28人乗りなど、定員によって必要な免許は違うの?」

そんな疑問をお持ちではないでしょうか。実は、マイクロバスの運転に必要な免許は、車の「乗車定員」や「普通免許を取得した時期」によって細かく異なります。

この記事では、マイクロバスの運転に必要な免許の条件、取得や限定解除にかかる費用・期間、を徹底解説します!

知っておきたいマイクロバスの基本

一般的に「マイクロバス」と呼ばれる車両を運転するには、原則として「中型免許(限定なし)」または「大型免許」が必要です。

道路交通法施行規則(※1)において、マイクロバスは以下のように定義されています。

  • 乗車定員: 11人以上 29人以下
  • 車両総重量: 8t未満
  • 最大積載量: 5t未満

※1 道路交通法施行規則:2条

この条件を満たす車を運転できるのが中型免許以上の区分となります。

マイクロバスの一種免許と二種免許の違い

マイクロバスの免許を取る際、もう一つ知っておくべきなのが「一種免許」と「二種免許」の違いです。

そもそも「一種」と「二種」は何が違う?

日本の運転免許は、車の使用目的によって明確に区分されています。

第一種免許(一種): 自分や家族の運転、または会社の業務(荷物の運搬や無償の送迎)など、一般的な運転をするための免許です。

第二種免許(二種): タクシーや路線バスなど、「乗客から運賃(報酬)をもらって、人を運ぶ目的」で運転するためのプロドライバー向け免許です。

マイクロバスにおける「一種」「二種」の具体例

これをマイクロバスに当てはめると、運転する目的によって必要な免許が以下のように分かれます。

・中型・大型「一種」免許で乗れるケース

学校や部活の送迎、旅館・ホテルの宿泊客の送迎、企業の社員送迎など、運賃をもらわずに身内や顧客を無償で送迎する場合です。

・中型・大型「二種」免許が必要なケース

観光ミニバスやコミュニティバス、貸切のシャトルバスなど、乗客から直接運賃をもらったり、運送契約を結んで走る場合です。

まずは、自分が「どんな目的でマイクロバスを運転するのか」をしっかり確認しておきましょう。

【免許別】マイクロバスを運転する時に必要な免許

運転したい車の定員普通免許中型免許(8t限定)中型免許(限定なし)
10人乗り(ハイエースなどの普通車)〇 〇 〇 
11人乗り× × 〇 
28人乗り××

マイクロバスの免許でよくある質問

Q.普通免許で10人乗りのマイクロバスは運転できますか?

A.可能ですが、10人乗りは正確に言えば普通車になります。

10人乗りの車両は法律上「普通自動車」に分類されるため、マイクロバスではありません。「普通免許で乗れるギリギリ最大の定員が10人」と覚えておきましょう。

Q.11人のマイクロバスは普通免許で運転できますか?

A.運転できません。
乗車定員が11人になった瞬間、法律上「中型自動車(マイクロバス)」の扱いになります。普通免許で11人乗りのマイクロバスを運転すると、悪気がなくても無免許運転になってしまうので気をつけてください。

Q.中型免許(8tに限る)でマイクロバスは運転できますか?

A.そのままでは運転ができないため、限定解除が必要です。

2007年(平成19年)6月1日までに普通免許を取得した方は、免許証に「中型車は8t限定に限る」と記載されています。「中型と書いてあるからマイクロバスも運転できる!」と勘違いしやすいのですが、この免許の制限は「乗車定員10人以下」です。定員11人以上のマイクロバスを運転するには教習所で「限定解除」の手続きが必要となります。「限定解除」の方法についても解説していますので、ぜひ確認してくださいね。

マイクロバスの免許を取得・限定解除する方法と費用

マイクロバスを運転するための免許取得方法と、かかる費用・期間の目安を解説します。

免許を持っていない状態から取得する場合

現在、免許を何も持っていない状態から、いきなりマイクロバスを運転できる中型免許を取得することはできません。中型免許の取得資格には「普通免許などを取得してから通算2年以上」の運転歴が必要というルールがあるためです。

そのため、まずは普通免許を取得してから中型免許を取る必要があります。

取得の流れ: まず教習所で「普通免許」を取得する。その後、 2年間の運転経歴を積み、改めて教習所で「中型免許」の教習を受ける。


費用の目安: 

  • 最初の普通免許取得:約30万〜35万円
  • その後の中型免許取得:約15万〜25万円
  • 合計の目安:約45万〜60万円

期間の目安: 最初の免許を取得してから中型免許を手にするまで、運転経歴を含めて最低でも2年以上の期間がかかります。

通常は2年の運転経験が必要ですが、「受験資格特例教習」という特別なカリキュラムを実施している教習所であれば、「19歳以上・運転経験1年以上」に条件が引き下げられます。「できるだけ早くバスの運転手になりたい!」という方は、この特例教習を行っている教習所を探してみるのがおすすめです。

普通免許から中型免許を取得する場合

現行の普通免許から、限定のない「中型免許」を1から取得する場合です。(※受験資格:20歳以上、かつ普通免許等の保有期間が通算2年以上)

  • 方法: 教習所に通学または合宿で入校し、規定の学科・技能教習を経て卒業検定に合格する。
  • 費用の目安: 約15万〜25万円(所持している免許により変動)
  • 期間の目安: 通学で1〜2週間程度

中型8t限定免許を限定解除する場合

すでに「中型車は8tに限る」の免許を持っている場合、もっとも安く、早くマイクロバスを運転できるようになります。

  • 方法: 指定自動車教習所で技能教習(最短4時限)を受け、場内での技能審査(検定)に合格する。※学科試験はありません。
  • 費用の目安: 約5万〜10万円
  • 期間の目安: 最短2〜3日

マイクロバスの免許を取得し、バス運転手として活躍しよう!

マイクロバスの運転に必要な免許について、最後にまとめを確認しておきましょう。

  • 定員10人乗りまで: 現行の普通免許で運転OK(車種はハイエースなどのワンボックス車)
  • 定員11人〜29人(マイクロバス): 「中型免許(限定なし)」以上のマイクロバス免許が必須
  • 「中型8t限定」の人: 5万〜10万円程度・最短数日の限定解除で乗れるようになる
  • AT限定の人: 2026年の法改正により、AT限定を解除しなくても「AT限定中型免許」でマイクロバスを運転可能に

マイクロバス免許を取得したり、現在の免許を限定解除したりすることで、商業施設のシャトルバス、幼稚園・スイミングスクールの送迎、観光ミニバスのドライバーなど、求人の選択肢が一気に広がります。特に「中型8t限定」や「普通免許(AT限定)」をお持ちの方は、仕事の幅を大きく広げる大チャンスです。

バス運転手の達人ではマイクロバスを使用した送迎バス運転手の求人も揃えています。ぜひチェックしてくださいね。

バス運転手の求人はこちらから!

この記事を書いた人
バス運転手の達人 編集部

バス業界に関わる情報を専門的に扱う編集部です。現役運転手・バス会社・キャリア支援の専門家など、複数の視点をもとに記事を企画・編集し、働き方や制度を中立的に分かりやすく伝えることを心がけています。運転手さん自身が納得して判断できる情報提供を目指しています。