一般社団法人バス・ユナイティッド・セイフティー(BUS)って何者?

「助け合い」から始まった、バス事業の新たな形
一般社団法人バス・ユナイテッド・セーフティ(BUS) の理事長、生沼建ニ氏(東新観光株式会社・代表取締役)に、団体の設立経緯から活動内容、今後の展望までを詳しく伺いました。
――一般社団法人バス・ユナイテッド・セイフティー(BUS)はどのようにして始まったのですか?
2000年に東京・多摩地区の中小バス事業者が集まる「貸切バス多摩交流会」として発足しました。事故防止や円滑な事業運営を目的に、情報交換をしながら協力し合うことからスタートしました。
その後、活動範囲が首都圏全体に広がるにつれて2008年には「東京バス交流会」に名称を変更。そして、2016年8月に「一般社団法人バス・ユナイテッド・セーフティ」(通称BUS)として法人化されました。
――具体的には、どのような活動をされているのですか?
BUSの活動の中心は、バス事業者間での活発な情報交換です。共有されるのは、単に空いているバスの情報だけではありません。
- 教育・研修内容: 各社で実施した質の高い研修内容を共有し、全体の安全運転意識を高めています。
- トラブル情報: トラブルが発生した顧客や旅行会社のケースを共有することで、未然にトラブルを防ぎ、リスクを回避します。例えば、旅行会社さんへの支払いマージンで、もめることも多かったのですが、情報共有することでトラブルも減っていきました。
- 空きバス情報: 自社で受けきれない仕事がある場合、他の加盟会社に一斉メールで空き状況を問い合わせ、仕事を紹介し合います。お客様にもご迷惑をかけることも減ったので良かったと思います。
また、このようなバス会社同士の連携は、東京オリンピックで選手村のバス運行という大規模な仕事を請け負い、見事に成し遂げた実績にも繋がっています。
――現在、何社くらいのバス会社が加盟しているのですか?
現在60社以上が加盟してます。遠くは九州の会社も含まれます。実際のメリットを感じて、他の協会をやめて、BUSに参加する会社もあります。
逆に、過去には、予約したバスが来ないといった重大なクレームを引き起こしていたバス会社は、BUSから除名したこともあります。BUSの会員であることの信用の向上にも努めています。
――今後のBUSの目指していることを教えてください
BUSは、中小の貸切バス事業者の声を社会に広め、業界全体の健全な発展を目指しています。所属する各社は、小型バスからリフト付きの大型バスまで、様々なニーズに対応できる車両を豊富に取り揃えています。
社員旅行、修学旅行、冠婚葬祭など、多様なシーンで利用されるバスだからこそ、BUSは「お客様から『任せて安心!』と言っていただける組織」を目指し、安全運行とサービスの充実に日々努力しています。
🚌公式ホームページ:一般社団法人バス・ユナイテッド・セーフティ