Q&Aお休み編:バス運転手の休暇・休日のきほん

バス運転手お休み

お休みは大事ですよね!お休みは、法令で決まっている最低限のルールを前提として、会社によってけっこう運用が異なります。面接時・入社時説明で必ず確認しましょう!

1. 3つの基本をやさしく

休日=まる1日のお休みのこと。配車計画の中で配置します。
※最低限ルール:最低週1日、または 4週間で4日以上の休日

休息=勤務と勤務のあいだの“睡眠&回復タイム”のこと。観光は早朝出発・夜着もあるため休息を先に確保してから行程を組みます。
※最低限ルール:退勤〜次の出勤まで原則11時間(9時間未満にならないように!)

有給休暇=給料が出るお休み。勤続年数に応じて日数が増えます。「半休」がOKかは、会社によります。

※最低限ルール:年5日は会社が必ず取らせます

2. カレンダーで見る|繁忙期と閑散期

観光バスの場合、行楽シーズンや、行事に多いシーズンなど、どうしても1年のうちで繁忙期と閑散期の波があります。長めの休みは、繁忙期を避けて、スケジューリングするのがコツです。有休+代休の“合わせ技”もアリ。

  • 繁忙期:春(修学旅行・お花見)、GW、夏休み、秋(行楽)、年末年始。休みは取りづらい傾向。
  • 閑散期:梅雨どきや冬の平日など。2〜5連休の希望が通りやすい会社が多め。冬に忙しい地域もあります。

3. 休みの取り方の例

例1|平日に2連休が欲しい!

公休希望の締切までに申請。シフトが組まれる前に押さえる。前後の乗務で休息11時間・連続運転4時間以内を守るように調整。

例2|子どもの行事で午前だけ休みたい

時間単位年休(年5日分の枠)があれば1時間単位で取得。ない場合は半休や時差出勤を相談。

例3|GW明けに3連休を作る

ピークを外し、代休+有休を組み合わせて3連休に。1〜2か月前の早め申請が通りやすい。

4. 実際のお休み運用の例

A社|首都圏・観光貸切(大型二種 取得支援あり)

  • 公休希望:翌月分は前月10日締切。家族行事・通院は優先配慮。
  • 連休:繁忙期は取りづらいが、閑散期は最長5連休の実績。
  • 泊まり明け:ホテル到着〜翌出発のあいだで休息11hを死守。遅延時は翌朝点呼を後ろ倒し。
  • 時間単位年休:あり(年5日分)。

B社|関西・貸切+送迎ミックス

  • 所定休日:週1回が基本。繁忙期は振替休日+代休で平準化。
  • 計画年休:年度前半に有休5日分の計画日をあらかじめ設定。
  • 2連休の作り方:所定休+有休の組み合わせを推奨、前月内に申請。

C社|北海道・観光季節型(夏繁忙・冬閑散)

  • 繁忙期:最大6連勤のシフトも(法定休日の配置は厳守)。
  • 閑散期:7〜10連休の長期休暇の実績あり。
  • 当日体調:代替要員手配の連絡時刻が明確。安全最優先。

D社|九州・インバウンド比率高め

  • 祝日:固定休ではなくシフト休。土日休み希望の比率に応じて調整。
  • 語学手当:あり(英語での安全案内ができる場合)。
  • 連休:繁忙の谷間に2〜3連休を計画年休で確保。

5. よくある質問(応募前にここだけ)

Q. 週に必ず1日は休めますか?

A. 週1日、または4週間で4日以上の休日を与える決まりです。どちらかなので、週1日休みが絶対ではなく会社によって異なります。休みの曜日も、固定かローテーションかは会社次第です。

Q. 祝日は休み?

A. 祝日=必ず休みではありません。シフトで決まります。祝日は、カレンダー上のいわゆる赤日なだけで、会社の営業日とは関係がありません。

Q. 有給休暇はいつ・何日?

A. 入社6か月後に10日付与(出勤率の条件あり)されます。その後は勤続年数に応じて増えていきます。最低、年5日は必ず取得しないとだめです(時季指定・計画年休などの方法)。半休をOKにするかどうかは、会社次第です。時間単位年休は労使協定のある会社のみ。

Q. 泊まり明けの翌日は必ず休み?

A. 「休息」を十分に取れれば勤務可。観光は休息11h(最低でも9h未満にならない)が大前提。遅延時は翌朝を後ろ倒しにして休息を確保します。

Q. 連休は取りにくい?

A. 観光バスの場合、繁忙期は難易度高め。閑散期は2〜5連休が現実的。早め申請がコツです。

Q. 子どもの行事や通院に対応できる?

A. 時間単位年休、半休や時差出勤が使える会社もあります。面接で制度の有無を確認しましょう。

Q. 休日出勤したら?(振替・代休・手当)

A. 事前に休日を勤務日に振り替えた場合は振替休日扱い。振り替えずに働いた場合は代休や割増賃金の対象(会社規程による)。

6. 面接で“休み”を見極めるチェックリスト

  • 公休希望の締切日と運用(家族行事の優先枠)
  • 連休の上限(繁忙期・閑散期それぞれ)
  • 有休5日の取り方(計画年休/時季指定/個人申請)
  • 時間単位年休の有無(年5日分の範囲)
  • シフト開示の時期(いつ確定/変更連絡のルール)
  • 泊まり明けの休息確保(遅延時の翌朝調整)
  • 休日出勤の割増・代休の取り扱い

細かい話はいろいろありますが、実際の所はお休みがどうとれるかを聞けば良いでしょう。例えば、子どものいる方で、運動会は行きたいですとか、家族で大事にしていることなどは、予め伝えておきましょう。

7. ありがちな勘違い

Q. 祝日は、必ず休みだよね?

A. 祝日は祝日なだけで、会社の休業日ではありません。実際には、デスクワーク系の会社は殆ど休みにしていますが、法令で決まっているわけではありません。
法令で決まってる最低限のお休みのルールは、週1日、または4週間で4日以上の休日を与えるということだけです。どちらかなので、週1日休みが絶対ではなく会社によって異なります。休みの曜日も、固定かローテーションかは会社次第です。

Q. 前日が遅いと、自動で翌日休みだよね?

A. 休息が確保できていれば、勤務できます。

Q. 有休は、会社の許可がないと取れないよね?

A. 原則は、労働者の希望で与えることになっています。ただ、実際には業務に支障がある場合は要相談です。何が何でも「好きな時に休んでライブに行くぞ!」な人は、シフト組みが前提である職種はやめておいたほうが無難です。

8. まとめ|あなたに合う“休みの取り方”を相談しよう

観光は季節で忙しさが波打ちます。そのぶん、繁忙期に働いて閑散期にしっかり休むなど、ライフイベントに合わせた働き方も可能です。繁忙期も会社によって違ったり、休みの取り方も会社の哲学がでますので、面接で質問してみましょう。

※休みは、会社・就業規則・労使協定により運用が異なります。必ず各社の募集要項・社内規程をご確認ください。