【インタビュー】株式会社友愛観光:インバウンド、一般貸切、空港送迎を3本柱に事業を拡大

株式会社友愛観光の所長と運転手

今回は、韓国の旅行会社を親会社とするバス会社、友愛観光のバス事業について、羽田営業所の所長さんと現場で活躍するドライバーの方にお話を伺いました。インバウンドを中心とした事業展開の背景や、仕事のやりがいなど、求人票だけでは分からないリアルな声をお届けします。

世界の観光客、地域の人々、そして空のプロを乗せて。バス一台に宿る、三つの使命

――バス事業を始められたきっかけについて教えていただけますか?

バス事業を始めたのは、親会社である韓国のツアー会社が日本での事業を拡大するにあたり、それまで外注していたバスを自社で保有することにしたのがきっかけです。当初は韓国からのお客様がメインでしたが、現在は韓国以外の国のお客様や国内のツアー、さらには特定の営業所では航空会社のクルー送迎なども手掛けています。特に羽田の営業所は、立ち上げ当初から航空会社のクルー送迎を多く手掛けており、中型バスが7台と充実しているのが特徴です。羽田営業所は、親会社のインバウンドツアーの運行、一般貸切の仕事、羽田空港へのクルー送迎の3種類の仕事が中心になります。

――現在、積極的にドライバーを募集されている理由を教えてください。

親会社であるハナツアージャパンのツアーを運行するドライバーをメインに募集しています。まずは近隣の、日帰りで行けるような簡単なツアーから始めてもらい、仕事に慣れてきたら徐々に関西方面など長距離の仕事もお任せしていきます。

――観光客からの「心づけ」や「チップ」について教えてください。

観光バスのドライバーが、ツアー会社から「お茶代」という形で心づけや食事代の補助を受け取ることがあります。

このような心づけは、インバウンドツアーに多く見られるため、海外のお客様のツアーを希望して応募してくるドライバーもいます。面接時に、ツアーによっては心づけや食事代が出る場合があること、それが会社とは無関係のお金であることを説明しています。

――貴社の働き方や職場の雰囲気について教えてください。

勤務はシフト制で、基本的に週休2日を確保できるように調整しています。繁忙期でも最低月3~4日の休みは取れるように配慮しています。労働時間を減らし、休みを増やすという、近年の「2024年問題」に対応した働きやすい環境を整えています。

「ありがとう」を乗せて走る。元トラックドライバーが見つけた、バス運転手という名の幸福論

――バスドライバーになろうと思ったきっかけは?

バスの運転手になったきっかけは、「運転が好きだから」ではありませんでした。元々はトラックドライバーとして働いていたのですが、将来を考えた時に、トラックの仕事は荷物の積み下ろしがあり、体力的にきついと感じたんです。そこで、将来を考え、自分の体力的な負担が少ないバスの仕事に魅力を感じました。もう一つの大きなきっかけは、旅行好きだったことです。トラックドライバー時代は長距離を運転しながら、ご当地の美味しいものを食べることが楽しみでした。バスドライバーになってからも、仕事で様々な場所に行けるので、その楽しみは続いています。

――入社前に不安だったことはありますか?

インバウンドの仕事には正直、不安がありました。以前、国内の大手バス会社で働いていた経験から、インバウンド業界はドライバーの定着率が低いことやマナーが悪いというイメージを持っていたんです。しかし、コロナ禍で観光の仕事が送迎業務に変わり、ストレスを感じていたこともあり、このままではいけないと思い、友愛さんへの入社を決めました。ベースの給料が保証されており、観光の仕事もできるという条件に魅力を感じたので、大きな不安はありませんでした。悪いというイメージを持っていたインバウンドの仕事についても今ではいいイメージになってます。お客様から日本の良さを教えていただくことも多いです。

――海外ツアーのお客様からの「心づけ」や「チップ」についてどう考えていますか?

心づけやチップは、インバウンドの仕事ならではの醍醐味だと感じています。お客様に喜んでもらいたいというサービス精神を持って接することで、結果としてチップをいただけるケースが多いです。これは、日本人にはない文化かもしれませんが、お客様の要望に応えることで、それに見合う評価をすぐに感じられることは、仕事のモチベーションにもつながります

ただ、心づけを目当てに仕事を選ぶべきではないと思っています。運転が好きであること、サービス業であるという意識を持つことが何よりも大切です。心づけはあくまで、お客様の「ありがとう」という気持ちの表れであり、それに値するサービスを提供することが私たちの役目だと考えています。

――1日の仕事の流れを教えてください。

仕事は朝の点呼から始まるのではなく、前日の仕事が決まった時から始まっている感覚です。前日には運行指示書が届くので、それに目を通し、ガイドさんや添乗員さんと打ち合わせをします。そして、当日は出社後にバスの点検、点呼を済ませて出発します。運行を終え、洗車と日報の作成をして業務終了となります。最近は、ドライバー専用のスマホアプリで仕事内容や指示書が確認できるなど、システム化も進んでいます。

――バスを運転していて、「楽しい!」と感じる瞬間はありますか?

運転技術を褒められた時や、お客様から「ありがとう」と感謝の言葉をいただく時ですね。特に、山道や狭い道などを運転した時に「運転が上手いね」「すごいね」と言われると嬉しくなります。また、以前のバスでは酔ってしまっていたお客様に「あなたの運転は全然酔わなかった」と言われた時は、自分の運転を意識してよかったなと感じます。ただ単に運転するだけでなく、お客様の命を預かっているという責任感を常に持ちながら運転することが大切です。

――これからバスの運転手を目指す方にメッセージをお願いします。

まずは「バスが好き」という純粋な気持ちで仕事を楽しんでほしいと思います。そして、ただ運転するだけでなく、お客様とのコミュニケーションを楽しめる人がこの仕事に向いていると思います。海外のお客様は、日本の観光地だけでなく、ドライバーとの交流も楽しみにしています。お客様に喜んでもらおうというサービス精神があれば、きっとこの仕事の魅力に気づくことができます。

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