【インタビュー】ドライバー歴40年の達人 × 未経験スタートの新星。バス運転手という仕事で、二人が見つけた「最高の景色」

株式会社ジョイフル観光の運転手インタビュー記事です。

「運転には自信があった。だから、不合格通知に火が付いたんです」――。穏やかな口調ながら、その言葉には確かなプライドが宿る。ドライバー歴40年以上、ベテラン運転手の田倉運転手。23年間乗り続けたトラックを降り、43歳でバス業界へ。そのきっかけは、一台のバスへの憧れと、一度の挫折だった。全国の絶景を巡り、道を極めたベテランの目に、バス運転という仕事はどう映っているのか。その奥深い魅力と、後進へ伝えたい想いを伺った。

きっかけは一台のバスへの憧れと、一度の挫折

株式会社ジョイフル観光のベテラン運転手

――本日はよろしくお願いします。田倉さんはもともとトラックの運転手だったそうですね。

はい、20歳から23年間、ずっとトラックに乗っていました。当時、大田区の平和島で働いていたのですが、近くに「はとバス」さんの車庫があったんです。いつもピカピカに磨かれたバスを見て、「いいなぁ」と憧れていました。

運転には自信があったんです。トラック野郎時代にはドライバーコンテストにも出場していましたから。その自信もあって一度、はとバスさんの採用試験を受けたのですが、二次選考で不合格になってしまって。

「これで落とされるのか」と、悔しくて。そこから逆に火が付きましたね。「絶対にバスの運転手になってやる」と。次に受けた会社で無事に合格をいただき、43歳でバス業界に飛び込みました。成り行きのように見えて、実は悔しさが原動力だったんです(笑)。

「綺麗なバスに乗りたい」― 新天地にジョイフル観光を選んだ理由

株式会社ジョイフル観光のベテラン運転手。ジョイフル観光を選んだ理由。

――その後、ジョイフル観光に転職された決め手は何だったのでしょうか?

以前勤めていた会社もインバウンド専門だったのですが、お客様が特定の国の方々に限られていました。それはそれで良かったのですが、街中で見かけるジョイフル観光のバスは、欧米をはじめ様々な国のお客様を乗せていて、どこか楽しそうに見えたんです。

そんな時、この成田営業所が新しくできるという話を聞きました。一番の決め手は「ここに来れば、新車に乗れるよ」という一言でしたね。

――やはり自分のバスが新車だと嬉しいものですか?

もちろんです。弊社はドライバー一人ひとりにバスが割り当てられる「担当制」なんです。だから掃除をするのも綺麗に保つのも自分次第。愛着が湧きます。

担当制の何より良い点は、仕事の進め方に融通が利くことです。夜遅くに車庫へ戻り、翌朝の出発が遅い場合は、その日に掃除をせずとも翌朝に回せる。これが担当制でないと、どんなに疲れていてもその日のうちに完璧に仕上げなくてはいけない。この差は本当に大きいですよ。

バス運転手の特権。仕事で出会った日本の絶景と美食

株式会社ジョイフル観光のベテラン運転手。運転中の写真。

――これまで全国を走る中で、特に印象に残っている景色はありますか?

季節がドンピシャだった時の、福島の「三春の滝桜」は圧巻でしたね。桜が満開の時に訪れたのですが、その見事さには「ああ、すごい…」と息を呑みました。岐阜の「薄墨桜」も素晴らしかったです。どちらも「日本人に生まれて良かった」と心から思える光景でした。

――お食事も、その土地ならではのものを楽しまれるのですか?

はい、それもこの仕事の醍醐味です。インバウンドのツアーは4泊5日や、長いものだと約2週間の旅程もあります。当然私たちもお客様と同じ宿に泊まりますから、山奥の旅館などで豪華な食事をいただく機会も多いですね。

特に忘れられないのは、台湾からのお客様をご案内した時に食べた、飛騨高山のホテルでいただいた「飛騨牛づくし」のコースです。朴葉焼きからステーキまで、あれは本当に絶品でした。

「水をこぼさない運転」がプロの証。新人指導で最も重視すること

株式会社ジョイフル観光のベテラン運転手が新人指導で重視すること。

――運転で「楽しい」と感じるのはどんな時ですか?

 初めて行く場所は、今でもワクワクしますね。「こんな景色なんだ」「こんなに厳しい道なんだ」という発見があります。日光のいろは坂を初めて走った時は、先輩の運転を見ながら「あんなカーブ、絶対に曲がれないだろう」と肝を冷やしたのを覚えています。

――その「いろは坂」を攻略するコツはあるのでしょうか?

 下りですね。とにかく急な斜面からの平面、という段差が多いので、バスの車体の前下(アゴ)や後下(お尻)を擦らないよう、カーブに入る時は後続車がいても思いっきりスピードを落とすことです。

私が最初に教わったのは、コップに水を入れて、それをこぼさないように運転するという訓練でした。ブレーキやハンドル操作が少しでも雑だと、車体が揺れて水がこぼれてしまう。その時の経験が、お客様を揺らさないスムーズな運転の基礎になっています。

――新人の方を指導する際も、その点を重視されますか?

一番気をつけて見るのはブレーキ操作です。特に路線バスやトラックから転職してきた方は、カツン、カツンとブレーキを踏む癖がついていることがあります。それではお客様が酔ってしまいますからね。スーッと止まる、丁寧なブレーキングを心がけるように指導しています。

全国を走りたい君へ。ベテランからのメッセージ

株式会社ジョイフル観光のベテラン運転手からのメッセージ。

――最後に、これからバス運転手を目指す方へメッセージをお願いします。

私たちが専門とするインバウンドの仕事は、路線バスや高速バスのように決まったルートを走るのとは全く違います。お客様の旅程に合わせて動くので、休みが不規則になりがちです。だから「休みを大事にしたい」という方には少し不向きかもしれません。

しかし、「まだ見たことのない景色を見てみたい」「全国を自分のハンドルで走ってみたい」という想いがある人にとっては、最高の仕事です。

経験は問いません。分からなければ、周りには教えてくれる仲間がたくさんいます。私も知らない場所に行く前は、必ず仲間に電話して駐車場の入り方などを聞きますから。聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥。そうやって学びながら、一緒に大きくなっていける会社だと思います。ぜひ、挑戦してみてください。

【若手ドライバーインタビュー】「君も乗ってみなよ」の一言が僕の人生を変えた。未経験から大型バスのハンドルを握るまで

「最初は、バス運転手になりたいなんて全く思っていなかったんです」――。そう語るのは、はにかんだ笑顔が印象的な若手ドライバー。学生時代のアルバイトをきっかけにバス業界へ飛び込み、今では大型観光バスを乗りこなすまでに成長した。彼が感じる仕事のやりがい、職場の雰囲気、そして大型バス運転のリアルとは。未経験からプロのドライバーになるまでの道のりと、未来の後輩たちへのメッセージを伺った。

きっかけは近所のアルバイト。「優しい運転手さん」への憧れ

株式会社ジョイフル観光の新人運転手。

――本日はよろしくお願いします。まず、バス運転手を目指したきっかけを教えてください。

実は、もともとバス運転手になりたかったわけではないんです。学生の時、家の近所にバスやタクシーを運行している会社があって、そこでアルバイトを始めたのが最初のきっかけでした。特別支援学校の送迎バスに添乗して、子供たちの見守り役をする仕事です。

最初は運転するつもりは全くなかったのですが、そこの運転手さんたちが本当に優しい方ばかりで。色々話しているうちに「君も乗ってみなよ」とマイクロバスの運転を勧めてくれたんです。そこからですね、「運転」という仕事に興味を持ち始めたのは。

――アルバイトでは、どんな時にやりがいを感じましたか?

子供たちと接するのも楽しかったですし、親御さんから感謝された時は特に嬉しかったですね。添乗員は女性の方が多いので、「男の人が一人いるだけで、何かあった時に安心できる」と言っていただけることがよくありました。人の役に立てている実感がありましたね。

コロナ禍での就職。気づけば「バス運転手」が天職に

――学生アルバイトから、どのようにしてプロのドライバーになったのですか?

僕が就職活動をしていた時期が、ちょうどコロナ禍の真っただ中で。なかなか良い就職先が見つからない状況だったこともあり、それなら慣れ親しんだこの会社で正社員になろう、と自然な流れで決意しました。

アルバイト時代からマイクロバスの運転はしていましたし、先輩たちの指導で車庫内での回送業務なども手伝っていたので、正社員になることへのギャップは特に感じませんでしたね。

その後、広島の別の会社で2年間、大型バスの運転経験を積みました。そして、インバウンドの仕事をする中でよく名前を聞いていた今の会社に興味を持ち、思い切って広島から引っ越して転職してきた、という経緯です。

仕事の魅力は「旅」。テレビで見た景色が目の前に広がる感動

株式会社ジョイフル観光の新人運転手。運転手のやりがい。

――バス運転手になって「楽しい」と感じるのはどんな瞬間ですか?

やっぱり、仕事で色々な場所に行けることが一番の魅力ですね。有名な観光地に行くと、「あ、これテレビで見たことある景色だ!」って感動します。何気なく通った橋が、あの有名な「勝鬨橋」だった時はテンションが上がりました(笑)。

――特におすすめの場所はありますか?

僕の地元が広島なので、やはり宮島はおすすめですね。紅葉の季節も綺麗ですし、厳島神社の大鳥居は本当に素晴らしい景色です。最近はサミットの影響もあって、国内外から多くの観光客が訪れる人気のスポットになっています。

「孫みたいだ」と可愛がられる毎日。温かい人間関係が自慢

株式会社ジョイフル観光の新人運転手。職場環境について。

――今の職場は最年少だそうですが、職場の雰囲気はいかがですか?

そうみたいです(笑)。先輩方は父親世代か、もっと年上の方ばかりですが、皆さん本当に良くしてくれます。「孫みたいだ」なんて言われながら、いつも気にかけてもらっていますね。バス業界の方は優しい人が多いなと感じます。

時間が合えば「一緒に昼飯行こうぜ」と誘っていただいて、車で20分くらい走った定食屋さんや中華屋さんに行くこともあります。

――入社後の研修はどのようなものでしたか?

一人の指導員の方が、マンツーマンでじっくり教えてくれました。法律で定められた研修時間以上に、僕がこの辺りの道に慣れていなかったこともあって、かなり手厚く指導していただいたので心強かったです。

「まずは挑戦してみて!」未来のバス運転手へのメッセージ

株式会社ジョイフル観光の新人運転手からのメッセージ。

――最後に、これからバス運転手を目指す方々へメッセージをお願いします。

「大型バスの運転」と聞くと、すごくハードルが高いイメージがあるかもしれません。でも、心配しなくて大丈夫です。運転しているうちに、感覚は必ず身についてきますし、だんだん慣れてきます。

難しく考えすぎずに、「とりあえず一回挑戦してみよう」という気持ちで飛び込んでみるのがいいんじゃないでしょうか。僕もそうだったので。この仕事でしか見られない景色がたくさん待っていますよ。

株式会社ジョイフル観光のおすすめポイント!

  • 新車に乗れるチャンスと、働きやすい「担当制」
    成田営業所の新設に伴い、新車を多数導入しています。ドライバー一人ひとりにバスが割り当てられる「担当制」のため、自分のペースで清掃や準備ができ、愛車として大切にしながら働けます。ベテランドライバーも「この差は本当に大きい」と語る、働きやすさの秘訣です。
  • 経験問わず、温かくサポートしあう社風
    最年少のドライバーが「孫みたいだ」と可愛がられるなど、ベテランと若手が助け合う温かい人間関係が魅力です。わからないことはすぐに仲間や先輩に聞ける雰囲気があり、「聞くは一時の恥」の精神で、皆で一緒に成長していける会社です。
  • 未経験者も安心の、手厚いマンツーマン研修
    広島から転職してきた若手ドライバーには、土地勘に慣れるまで法律で定められた時間以上に手厚い指導を実施。一人ひとりの状況に合わせたマンツーマンの丁寧な研修があり、安心してプロのドライバーを目指せます。

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